屋根の葺き替え工事とは?工事が必要な劣化症状やおすすめ屋根材を紹介
「屋根が古くなってきたから、見た目を一新したい」
このようにお考えではないですか?
屋根の葺き替え工事とは、屋根をすべて撤去して新しくするリフォーム工事です。
雨漏りの根本的な解決になるだけでなく、外観が一新されることで印象が大きく変わります。
しかし、屋根の葺き替え工事はどんな工事なのか、どのような屋根材がよいのかはなかなかわかりませんよね。
そこで今回は、屋根の葺き替え工事とはどのような工事かについて解説します。さらに、葺き替え工事が必要な劣化症状、葺き替え工事におすすめの屋根材についても解説します。
屋根の葺き替え工事をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。
屋根の葺き替え工事とは?
屋根の葺き替え(ふきかえ)工事とは、今ある屋根材を一度すべて撤去して、屋根全体を新しくリフォームすることです。
屋根材だけでなく、下地材やルーフィング(防水シート)もすべて新しい物へ交換します。屋根材をすべて新しくすることで、屋根が原因で雨漏りしていた場合は根本的な解決になります。
屋根の葺き替え工事が必要な劣化症状
屋根の葺き替え工事が必要な劣化症状については、主に以下の3つです。
雨漏りしている
すでに雨漏りが発生している場合は、屋根の葺き替え工事が必要です。
雨漏りが発生している場合は、内部まで水が浸入し、下地にまで被害が発生している場合が多いです。この場合は、塗装やカバー工法では対応できません。葺き替え工事となります。
屋根材や下地材に亀裂や破損がみられる
屋根材や下地板、ルーフィング(防水シート)が傷んでいる場合は、建物を守る防水機能がなくなっている場合が考えられます。特に屋根材に亀裂が入っていると、隙間から雨水が入り込み雨漏りの原因となるため、早急に葺き替え工事をした方がよいでしょう。
屋根材「セキスイかわらU」を使用している屋根
「セキスイかわらU」は、積水化学工業が製造販売していた屋根材です。瓦よりも軽い素材で本物の瓦のようなフォルムが人気となり、全国で50万棟以上使用された実績があります。
しかし、セキスイかわらUはアスベストを含んだ屋根材のため、健康被害の問題がありました。その後、アスベストを取り除いた「セキスイかわらU」が再販されましたが、代わりの素材はアスベストに比べて柔軟性がなく、素材も弱くてもろい屋根材でした。
そのため、経年劣化によって割れやすく、表面の塗装もはがれやすいものでした。素材の白い下地が露出してしまう白化現象も引き起こし、クレームも多発したため、現在では販売終了となっています。
「セキスイかわらU」の屋根材をメンテナンスする際は、屋根材や下地材をすべてはがして、葺き替え工事することをおすすめします。
屋根ごとのメンテナンスのタイミング
ここでは、屋根の素材ごとのメンテナンスのタイミングについて解説します。
屋根のメンテナンス時期を把握することで、家自体の寿命も長くすることにもつながります。
瓦屋根の場合
瓦屋根には和瓦(日本瓦)や洋瓦といった種類があり、屋根材の中ではもっとも耐久性が高いです。20〜60年は寿命があるとされています。
メンテナンス時期は20〜30年程度を目安に行うのがよいでしょう。ただし、漆喰が崩れていたり、劣化して割れていたりする場合は早急に修理が必要です。
スレート屋根の場合
一般的なスレート屋根の耐用年数は10〜30年程度です。
メンテナンス時期は10〜15年程度を目安に行うと、より長持ちします。スレート屋根のめくれやはがれは部分補修、劣化が広範囲に及ぶ場合は葺き替え工事をおすすめします。
また、ノンアスベストに変更となった頃に発売されたスレート屋根の場合は、強度が低い可能性があります。年代でいうと1990〜2000年ごろになりますので、高耐久や軽量の屋根材へ葺き替え工事をおすすめします。
ガルバリウム鋼板の屋根の場合
ガルバリウム鋼板は金属製の屋根になります。軽量かつ耐久性が長いことが特徴です。
耐用年数は30〜40年といわれており、10〜20年程度を目安に点検をするとよいでしょう。
ガルバリウム鋼板の屋根材は、金属製のためサビが発生しやすくなります。塩害が予想される地域は早めのメンテナンスをおすすめします。劣化状況に応じて、下地材やルーフィング(防水シート)を一緒にリフォームするとよいでしょう。
トタン屋根の場合
トタン屋根の耐用年数は5〜20年程度です。5〜10年で塗装によるメンテナンスで寿命を延ばすことはできますが、20年程度で寿命になる可能性が高いです。
20年近くになる屋根材は下地材やルーフィング(防水シート)も寿命を迎えている可能性が高いため、葺き替え工事することをおすすめします。
屋根の葺き替え工事のメリット
ここでは屋根の葺き替え工事をするメリットについて解説します。
耐久性(寿命)が長くなる
屋根の葺き替え工事は、屋根材とともに下地材やルーフィング(防水シート)もすべて新しく交換するため、屋根全体の耐久性が上がり寿命も長くなります。屋根が原因の雨漏りも根本的に解決することにもなります。
外観を一新できる
屋根が変わると見た目の印象が大きく変わります。屋根の素材や色を変えることで、外観を一新できるため、これまでと違う見た目にすることもできるでしょう。
耐震性も高めることができる
軽量の屋根材に変えることで、耐震性も高められます。瓦屋根の場合、瓦自体の寿命はとても長いのですが、重いことがデメリットです。屋根が重くなると、建物自体の負担が大きくなります。屋根を軽量の素材へと変更することで、耐震性に優れた家にできます。
屋根の葺き替え工事のデメリット
続いて、屋根の葺き替え工事をする場合のデメリットについて解説します。
屋根材おろし&廃材処分費用かかる
工事の際は、屋根材を撤去する際の騒音やホコリが発生します。防塵対策用にネットの設置はしますが、ご近所様への工事説明などは十分に理解してもらう必要があります。
工事費用が高くなる
屋根の葺き替え工事は、屋根材だけでなく下地材やルーフィング(防水シート)も含めてすべて交換します。廃材の処分費用や撤去費用がかかるため、カバー工法よりも費用は高額になります。
工期が長くなる
カバー工法にくらべて、もとの屋根材などをすべて撤去するため、工事期間が3〜4日程度長くなります。
雨樋を変更しなければいけないことがある
屋根材を変更した場合、雨樋の変更も必要になることがあります。雨水の軌道が変わることにより、軒先の水切りの仕様が異なるためです。
たとえば、瓦屋根からスレート屋根や金属屋根に変更したりすると雨水の軌道は大きく変化します。軒の出の位置も変わるため、雨樋の取り付け位置が適切でないと、正しく雨水を処理できないため雨漏りにつながることがあります。
屋根の葺き替え工事の費用と工期目安
ここでは、屋根の葺き替え工事にかかる費用と工事日数の目安について解説します。
工事費用
工事費用については、以下が目安となります。
<既存屋根解体処分・単価>
・コロニアル屋根 3,000円/平方メートル
・瓦屋根 3,100円/平方メートル
・金属屋根 1,200円/平方メートル
アスベストが使われている屋根の場合は、上記金額にプラス1,500円(1平方メートル)程度かかります。
工事期間
工事期間に関しては、7〜10日程度を見ておくとよいでしょう。
屋根の葺き替え工事は、屋根材の撤去作業の工程が余分にかかるため、カバー工法よりも3〜4日ほど多くかかります。工事期間中は窓が開けられないなど、日常生活にも影響がでる場合があります。
葺き替えにおすすめの屋根材
ここでは、葺き替え工事でメンテナンスする際のおすすめの屋根材を4つ紹介します。
横暖ルーフ
横暖(よこだん)ルーフは、住宅建材の大手である、ニチハ株式会社の遮熱性能に優れた素材と断熱材が一体となった屋根材です。横暖ルーフは、金属素材であるガルバリウム鋼板を使用しているため、サビに強く耐久性に優れているのが特徴です。
さらに、遮熱性に優れた素材で色あせに強く、断熱材が一体になっているため高い断熱効果が期待できます。塗膜の変色や赤サビ、塩害にも15〜25年と長い保証に対応しているのも特徴です。
スーパーガルテクト
スーパーガルテクトは、金属屋根においてトップシェアを誇る、アイジー工業株式会社の屋根材です。スーパーガルテクトは、従来のガルバリウム鋼板に比べて、約3倍の耐久性が認められている製品です。
マグネシウムを含むことで酸やアルカリに対する耐久性がよく、沿岸地域の厳しい環境下でも優れた耐久性を発揮します。家を長持ちさせたい人や耐震性を重視したい人にはおすすめの屋根材です。
ディプロマットスター
ディプロマットスターはアメリカの株式会社ディートレーディングが製造しているジンカリウム鋼板を基材とした屋根材です。ジンカリウム鋼板とは、自然石粒付き鋼板とも呼ばれ、金属の上に石粒をコーティングしたものでガルバリウム鋼板よりも高い耐久性を持つのが特徴です。
ディプロマットスターは日本ではマイナーな屋根材ではありますが、軽量で地震に強いだけでなく、強風や暴風にも耐えられるインターロッキング工法を採用しています。屋根材を重ねてはめ込んで建物に強く固定することで暴風にも耐える強さを持つ屋根材です。
エコグラーニ
エコグラーニも、ディプロマットと同じく株式会社ディートレーディングが製造販売している屋根材です。こちらもジンカリウム鋼板を採用していますが、エコグラーニの方がオーバーラップ式と呼ばれる屋根材を内側と外側の両面で固定する方法のため、耐風性能が高いのが特徴です。
また、オーバーラップ式の方が屋根下の空気層が分厚くなるため、断熱効果も高くなります。見た目もシンプルで直線的なデザインのため、外壁材としても使用可能です。
屋根の葺き替え工事はR-prime(アールプライム)へ!
屋根の葺き替え工事とは、屋根全体を新しいものへ交換する工事です。すでにある屋根材や下地材、防水シートをすべて撤去してから新しい屋根材に交換します。
廃材の処分費用がかかるため工事費用が高くなることがデメリットですが、すべて新しいものへ交換するため、雨漏りしている屋根は根本的な解決になります。外観も一新されるため印象が大きく変わります。
R-primeは横浜市都筑区にある屋根修理・雨漏り修理の専門店です。
横浜で屋根の葺き替え工事を検討されている方は、ぜひ一度R-prime(アールプライム)へご相談ください。
R-primeでおこなった屋根葺き替え工事の施工実績
職人直営店ですので、お問い合わせから施工、アフターフォローまで自社職人が責任を持って対応いたします!
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