太陽光パネルがついた屋根の修理方法
近年、地球温暖化の問題により、二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギーが注目されています。太陽光パネルは地球にやさしい自然エネルギーとして、ご家庭に設置されている方も増えています。
しかし、太陽光パネルを導入したものの、「屋根の修理をしたいけど、設置したままでもできるのだろうか」と気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、太陽光パネルがついた屋根の修理方法について解説します。加えて、太陽光パネルを設置している場合の問題点や設置するうえでの注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
太陽光パネルの屋根の修理方法は3つ
ここでは、太陽光パネルがついた屋根の修理方法について解説します。修理方法は以下の3つです。
・屋根塗装
・カバー工法
・葺き替え工事
それぞれ解説します。
屋根塗装
太陽光パネルが設置された屋根に塗装をする場合は、部分補修など簡易的なものに限ります。雨漏りをしている場合は、屋根塗装では雨漏りは解決しません。
雨漏りがなく、屋根の劣化も酷くないものであれば、屋根塗装は有効なメンテナンスのひとつです。塗装でメンテナンスが可能な状態を前提としたうえで、太陽光パネルが設置された屋根の塗装を行う場合、2つの方法があります。
・太陽光パネルを外して塗装を行う
・太陽光パネルを外さずに塗装を行う
【太陽光パネルを外して塗装を行う】
1つ目は、太陽光パネルを外して塗装する場合は、「太陽光パネルを外す・屋根の塗装をする・太陽光パネルを再設置する」といった工程になります。
外して行う場合は、屋根の塗装代のほかに、太陽光パネルの撤去費用と設置費用が別途発生します。そのため、通常の屋根塗装よりも工事費用が高くなります。
太陽光パネルを再設置する場合は、新しい屋根に適合する専用架台や金具の発注も必要となり、工事期間も長くなります。
【太陽光パネルを外さず塗装を行う】
2つ目は、太陽光パネルを外さずに屋根塗装を行う方法です。外さずに行う方法は、太陽光パネルを撤去する費用や再設置する費用もかからないため、費用が抑えられます。
しかし、パネルを外さずに屋根塗装を行うと、設置されている部分は塗装ができないため、劣化が進んでしまいます。屋根塗装をしたあと、状況によってはすぐに雨漏りする可能性もあります。
そうなると、再度リフォームが必要となり、二度手間になるだけでなく、費用もかさんでしまいます。太陽光パネルを外さずに行う方法は、簡易的な補修以外は避けた方がよいでしょう。
カバー工法
カバー工法は、雨漏りしていない場合や下地材が激しく劣化していない場合に有効です。カバー工法は、すでにある屋根材の上に、新しい屋根材をかぶせる工事になります。
既存の屋根材の下地に固定するため、下地が傷んでいる場合は屋根の強度が保てないためカバー工法はできないので注意が必要です。
カバー工法で屋根修理を行う場合は、太陽パネルを一度撤去します。一度取り外しを行うため、撤去費用や再取り付け費用が発生します。自宅に保管ができない場合は、保管費用が発生することもあるため注意してください。
カバー工法の工事費用に加えて、太陽光パネルの設置費用も発生しますので、リフォームをする場合は、今後のライフプランを考えて行うようにしましょう。
葺き替え工事
葺き替え工事は、雨漏りしている場合や下地材の劣化が激しい場合は、葺き替え工事になります。葺き替え工事は、屋根材をすべて撤去して、新しい屋根材を設置しなおす方法です。雨漏りの根本的な解決だけでなく、耐震性や耐久性の向上にもなります。
葺き替え工事は、既存の屋根をすべて撤去するため、屋根材の撤去費用や廃棄費用がかかります。加えて、太陽光パネルの撤去・再設置費用も発生するため、工事の中では一番高額になります。
太陽光パネルが設置してある場合の問題点
ここでは、太陽光パネルが設置してある場合の問題点について解説します。問題点は主に以下の3つです。
・太陽光パネルの固定穴からの雨漏り
・屋根材の劣化が原因で起こる雨漏り
・屋根の負担が大きくなる
それぞれ解説します。
太陽光パネルの固定穴から雨漏り
太陽光パネルはラックと支持金具で固定されており、屋根材には穴をあけて固定します。そのため、固定しているボルトやネジが緩むことで、隙間から雨水が浸入し、雨漏りにつながることがあります。
太陽光パネルの固定具からの雨漏りを防ぐには、「キャッチ工法」がおすすめです。キャッチ工法は、屋根材にキャッチ金具と呼ばれる金具で挟み込み、ナットで固定する方法です。
太陽光パネルからの雨漏り対策は、キャッチ工法が対応しているパネルや屋根材を選ぶとよいでしょう。
屋根材の劣化が原因の雨漏り
一般的なスレート屋根や金属屋根の耐用年数は20〜30年程度です。下地材やルーフィング(防水)シートは15〜20年程度で劣化します。
屋根のメンテナンスをしっかり行っている場合は、上記の限りではありません。しかし、屋根の状況を調査しない状態で太陽光パネルを設置してしまうと、雨漏りのリスクが高まります。
屋根の負担が大きくなる
太陽光パネルの重量は1枚15kg程度が一般的です。10枚、20枚と設置すれば、150kg、300kgと重量が増します。太陽光パネル設置に関しての基準として、国土交通省の見解では「建築確認不要」と記載があるため、それほど影響を与えるものではないと考えられます。
しかし、耐震性の低い住宅や老朽化が進んでいる住宅であれば、耐震性に影響を与えてしまいます。建物は屋根の重量が増えるほど、揺れが大きくなりますので、太陽光パネルを設置する際は、耐震性にも注意を払うようにしましょう。
国土交通省 既存建築物の屋上に太陽電池発電設備を設置する際の建築基準法の取扱いについて
屋根に太陽光パネルを設置するうえでの注意点
ここでは、屋根に太陽光パネルを設置するうえでの注意点について解説します。
太陽光パネルの扱いになれた屋根の修理業者へ依頼する
屋根の修理をする際は、太陽光パネルの取り扱いになれた専門業者へ依頼するようにしましょう。加えて工事実績が豊富であれば、なおよいです。
太陽光パネルの設置は、専門の業者が設置することも多いですが、太陽光パネルを取り扱う修理業者であれば、取り扱い方法は慣れているはずです。
脱着にともなう破損などのリスクも低くなるでしょう。実績がある業者の見分け方は、業者のホームページや口コミなどを参考にしてみるとよいでしょう。
屋根の状態をチェックしてから行う
太陽光パネルを設置する際は、屋根の状態がどうなっているのかをチェックして劣化がなければ設置するのが望ましいです。
劣化とは、屋根の汚れや色あせ、コケなどです。天井や壁の雨染みなどの雨漏りと思われる症状も同様です。また、築20年以上未塗装や築30年以上経過している場合などは、カバー工法や葺き替え工事などのリフォームが必要となるでしょう。
屋根の状態を把握しない、または劣化が進んでいる状態で行うと、雨漏りにつながりますので、十分注意してください。
太陽光パネルが原因では火災保険は使えない
太陽光パネルが原因での屋根の修理には火災保険は使えません。火災保険が適用になるのは、台風や大雨、強風などの自然災害のみです。地震による損害は地震保険になります。
「台風や強風で太陽光パネルが飛ばされた」「風で外れた太陽光パネルで屋根が破損した」
などであれば、火災保険が適用になる可能性があります。どのような状況で適用になるかは、ご自身が契約している保険会社へ確認してみてください。
屋根修理をする際にメーカー保証を確認する
屋根を修理する際は、太陽光パネルを取り外した場合のメーカー保証を確認するようにしましょう。
太陽光パネル自体の自然故障には、もちろんメーカー保証は対応していますが、屋根の修理にともなう太陽光パネルの取り外しに関しては、保証に対応していないメーカーも多いです。
一部メーカーでは、雨漏りや自然災害による損害にも無償対応しているメーカーもありますので、不明な場合はメーカーへ確認してみるようにしましょう。
まとめ:太陽光パネルがついた屋根修理はR-primeへ!
今回は、太陽光パネルがついた屋根の修理方法について解説しました。修理方法は以下の3点です。
・屋根塗装
・カバー工法
・葺き替え工事
屋根塗装をする場合は、太陽光パネルを外して行う方法と、外さないで行う2種類があります。外して行う場合は、取り外しや再取り付けの費用がかかりますが、屋根全体のメンテナンスができます。
取り外さないで行う場合は、太陽光パネルの下のメンテナンスができないため、太陽光パネルの面積分の費用は安くなりますが、パネル下の部分の劣化は進みます。
屋根材の劣化状況や太陽光パネルを取り外したことで保証は継続されるのか・されないのかを確認したうえで判断することをおすすめします。
太陽光パネルがついた屋根を修理する際は、太陽光パネルの取り扱いになれた屋根修理の専門業者へ依頼すると、後悔のない屋根修理ができるでしょう。
R-prime(アールプライム)は、横浜市都筑区を中心に活動する地域密着型の屋根修理・雨漏り修理の専門業者です。太陽光パネルがついた屋根の修理も可能です。ご相談やお見積、現地調査は無料で行います。屋根のメンテナンスをお考えであれば、一度ご相談ください。
職人直営店ですので、お問い合わせから施工、アフターフォローまで自社職人が責任を持って対応いたします!
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