屋根の豆知識

屋根材「ディプロマットスター」の特徴を解説

ディプロマット

ディプロマットスターは、ディートレーディング社が販売する輸入屋根材です。ジンカリウム鋼板を採用した屋根材はサビに強く高い耐久性を誇ります。

表面にコーティングされた自然石粒の着色も美しく意匠性に優れ、屋根材だけでなく外壁材として利用できる万能の屋根材です。

今回は、屋根材ディプロマットスターの特徴について解説します。加えて、ディプロマットスターのメリットやデメリット、どのような人におすすめできる屋根材かについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

ディプロマットスターとは

ディプロマットスターはディートレーディング社が販売している金属製の屋根材です。アメリカのカリフォルニアで製造しています。

屋根にはサビに強いジンカリウム鋼板を採用し、表面にコーティングされている自然石粒が耐熱性や遮音性に優れた効果を発揮します。日本ではあまり認知度は高くありませんが、世界的には人気のある屋根材です。

屋根材ディプロマットスターの特徴

ここでは、ディプロマットスターの特徴について解説します。

高耐久のジンカリウム鋼板を使用

ディプロマットスターは高耐久のジンカリウム鋼板を採用しています。ジンカリウム鋼板とはガルバリウム鋼板と同じ組成を持った金属板です。

アルミニウム55%・亜鉛43.5%・シリコン1.5%の組成となりガルバリウム鋼板と耐久性はほぼ変わらない内容ですが、トタン屋根材に比べて約3〜6倍の耐久性を誇っています。

自然石粒仕上げによる塗装メンテナンスフリー

ディプロマットスターは屋根塗装が必要ありません。屋根材の表面の自然石粒が着色されていることで塗装の役割をしています。自然石粒は色を生成する粉とガラスの素を700〜1200度以上の高温で焼き色を付け、釉薬(ゆうやく)と呼ばれるガラス質の膜を作っています。

私たちの身近な物にたとえると陶磁器のツヤの部分のことです。この膜があることで長期にわたって美観を維持できるのです。

外壁材としても使える

ディプロマットスターは屋根材だけでなく外壁材としても使用できます。屋根材は紫外線や雨風にも強い特性を持ち、シンプルなデザインで意匠性にも優れていることから外壁材としても活用されています。

意匠性の高さ

カラーバリエーションは「テラコッタ」「カフェ」「エバーグリーン」「オニキス」の4色。赤色をイメージした華やかなカラーや暖かみのある落ち着いた色合いの茶色、シックでどんな建物にも合うブラックグレーなどさまざまです。

どの色合いも単色ではなく、まだら模様になっているためおしゃれな外観を演出できるのが特徴です。

さまざまな国で使用実績がある

ディプロマットスターをはじめ、ディーズルーフィングの屋根材は世界での実績が豊富です。自然石粒を接着した屋根材は40年ほど前に誕生し、欧米や北欧、東南、南アジア、アフリカ、オセアニアなど世界各国で使用されています。

抜群の耐久性や防音性、遮熱性・防災性・美観性が高い評価を受けています。日本では22年の実績があり、これまで約8万棟の施工実績がある屋根材です。

屋根材ディプロマットスターのメリット

メリット

ここでは、ディプロマットスターのメリットについて解説します。

30年の長期保証

ディプロマットスターの保証は30年です。屋根に使用されているジンカリウム鋼板はサビに強く高い耐久性を誇っています。さらに、自然石粒が紫外線や雨風に強いことから、屋根の色あせやコケやカビの繁殖を防ぎ、長期間美観を維持できます。

そのため、メーカーとしても屋根に自信を持っていることから、以下の内容に関しても30年の保証を設定しています。

  • ジンカリウム鋼板のサビによる漏水
  • 自然石粒の極度な色あせ
  • 自然石粒の極端なはがれ

台風に強いインターロッキング工法を採用

ディプロマットスターは、屋根材の固定にインターロッキング工法を採用しています。屋根材と下地材をビスで固定するだけでなく、屋根材同士も固定させる方法を取ることで屋根全体が一体化されます。

屋根全体がガッチリ固定されることで、風速60m/秒などの台風のような暴風にも耐える設計となっており安心です。

耐震性に有利

屋根材が軽量であることもメリットのひとつです。一般的なアスファルトシングルは約13kg、スレート屋根約18kg、瓦屋根は約50kgとなり、ディプロマットスターの屋根材は約7kgと軽量です。屋根が軽くなると重心も下がり、揺れが小さくなるため耐震性に有利に働きます。

耐熱性・遮音性が高い

自然石粒の効果には耐熱性と遮音性があります。石粒が屋根材へ熱を伝えにくくする働きがあり、屋根材と下地材の間に空気層を設けることで室内へ熱が伝わらないような構造となっていることが特徴です。

また、石粒は雨粒を拡散する働きもあり、屋根材に伝わる雨音が軽減されます。金属製の屋根材は雨音が響くといったデメリットがありましたが、ディプロマットスターは雨音が抑えられる屋根材となっています。

多くの屋根リフォームに対応

ディプロマットスターは高耐久に加え軽量のため、カバー工法や葺き替え工事などのリフォームにも優れています。

葺き替え工事は重量のある屋根材からの交換であれば、軽くなるため耐震性の向上にも貢献します。また、一枚ごとに取り外して交換が可能なので少ない費用で部分補修も可能です。

太陽光パネルが設置しやすい

太陽光パネルの設置にはキャッチ工法を採用しています。キャッチ工法は屋根材に穴をあけずに太陽光パネルを設置できる方法です。

一般的に太陽光パネルを設置する際は、屋根材に穴をあけて設定します。穴をあけることでネジ穴の隙間から雨漏りが発生する可能性がありますが、穴をあけないため雨漏りの心配もありません。

屋根材ディプロマットスターのデメリット

デメリット

ここでは、屋根材ディプロマットスターのデメリットについて解説します。デメリットを理解しておくことで「ほかの屋根材にすればよかった」などの不満や後悔が少なくなりますので、ぜひ理解しておきましょう。

日本では知名度が低い

日本での実績は22年、約8万棟ほどの実績があるディプロマットスターですが、国内での認知度はまだまだ少ないようです。理由としては、扱うハウスメーカーや施工業者が少ないことが考えられます。

一般的なガルバリウム鋼板などの金属屋根と比べても遜色ない性能を持っています。今後はディプロマットスターの認知度が高くなると価格も下がることが期待できます。

カラーバリエーションが少ない

カラーバリエーションは上述のとおり4色です。さまざまなカラーから選びたい人にとってはデメリットです。色にこだわりがない人や希望の色にマッチしている人には選択肢に入る屋根材と考えます。

設置できない屋根がある

ディプロマットスターを設置する際、屋根に2.5寸以上の勾配がないと設置できません。勾配とは屋根の傾斜のことで、2.5寸は角度です。水平距離に対してどの程度垂直に上がっているかを示しています。2.5寸は約14.4度の傾斜になります。

一般的な住宅であればほとんどの場合設置は可能ですが、一部住宅によっては施工できないこともあるため、施工業者とよく相談して決めることをおすすめします。

金属屋根の中でも高額

ディプロマットスターは海外からの輸入であることと、高性能の部類に入るため高価格帯の屋根材になります。円安や物価高騰による影響を受けやすいです。

国内に在庫がない場合は取り寄せとなり、送料も高くなってしまいます。導入を検討する際は業者へ総額どの程度かかるのかをよく確認するようにしましょう。

ディプロマットスターの屋根材をおすすめする人

これまでディプロマットスターの特徴やメリット・デメリットについて解説してきました。これまでの点をふまえて、ディプロマットスターの屋根材がおすすめな人について解説します。

長い耐用年数や保証がほしい人

ディプロマットスターの保証は30年と長期間です。ジンカリウム鋼板自体もサビに強く耐久性がある屋根材です。

自然石粒はすでに着色されており塗装は必要ありません。メーカー保証も30年を設定していることから、初期費用はかかりますが長く使いたい人にはメンテナンス費用も含めておすすめできる屋根材といえます。

台風や地震に備えたい人

ディプロマットスターを含めたディーズルーフィングの屋根材は、耐風性能や防水性能、耐震性に優れています。耐風実験では60m/秒の瞬間風速にも耐えられる設計となっています。

60mの風速は猛烈な風に位置づけられ、樹木や電柱が倒れ、木造住宅が倒壊、鉄骨構造物が変形するほどの風です。猛烈な台風が来ても安心できる屋根材です。

また、屋根の重量も約7kgと軽量で、屋根が軽量だと重心が高くならないため地震の揺れも抑えられます。地震大国である日本で耐震強化は必須のテーマです。地震で倒壊しないためにも、耐震強化を図りたい人にもおすすめです。

太陽光発電を検討している人

ディプロマットスターは太陽光発電の装着を検討している人にもおすすめです。太陽光パネルを設置する際、屋根に穴をあけて固定する方法が一般的です。屋根に穴をあけてしまうと、ボルトの隙間から雨水が浸入して雨漏りの危険性があります。

ディプロマットスターはキャッチ工法と呼ばれる、屋根に穴をあけずに取り付けできるアダプターを介して取り付けます。屋根の破損や雨漏りを心配する必要もなく、脱着もしやすいためおすすめです。

洋風の意匠性を重視したい人

ディプロマットスターは海外生産であるため、海外の住宅向けの色合いになっています。カラーバリエーションの「テラコッタ」は赤色をイメージしたカラーで、ネイティブアメリカンが好んで使用していた色合いになっています。

表面の自然石粒の風合いや、まだら模様の色合いは和風よりも洋風の意匠性を重視したい人におすすめです。

まとめ:ディプロマットスターの施工はR-primeへ!

ディプロマットスターはディーズルーフィング社が販売する輸入屋根材です。高耐久のジンカリウム鋼板を使用し耐久性に優れ、耐風性能や防水性能、耐火性能にも優れていることから海外でも人気の屋根材です。

屋根材の表面にコーティングされた自然石粒は、すでに着色済みで塗装が必要ありません。色合いも単色ではなく、まだら模様で意匠性も高いことから外壁材としても使える万能性も持っています。

長く使いたい人や台風・地震に備えたい人、洋風の意匠性を求める人にはおすすめできます。また、太陽光パネルの設置も穴をあけずにできるため、エコな暮らしを実現したい人にもおすすめできる屋根材となっています。

R-primeでは、屋根の修理や雨漏り修理だけでなく、屋根のリフォーム工事にも対応しています。カバー工法や葺き替え工事を検討されている方は、ディプロマットスターの屋根材も候補に入れてみてはいかがでしょうか。

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