屋根の豆知識

波板屋根の種類や特徴について解説

「波板屋根」と聞いて、どのような屋根か想像できるでしょうか?

波板屋根は、波を打ったような形をした屋根です。ベランダや駐輪場などさまざまな場所に設置されています。軽量で施工性も高く、使い勝手のよい屋根として人気の屋根材です。

今回は、波板屋根について解説します。波板屋根の種類や特徴、波板屋根を選ぶポイントや注意点についても解説するので、ぜひ参考にしてください。

波板屋根とは

波板の読み方は「なみいた」です。その名のとおり、波打った形をした屋根材になります。ベランダやテラス、駐車場、駐輪場、簡易物置など幅広い用途で使用されています。

表面を波形状にすることで、雨が流れやすくなるだけでなく、強度も上がります。もっとも多く使用されているのは、ポリカーボネート製の波板で、加工性にも優れているため、DIY素材としても人気の素材です。

次の章で波板屋根の種類と特徴について、詳しく解説します。

波板屋根の種類と特徴

ここでは、波板屋根の種類と特徴を解説します。主な種類としては、以下の5種類です。

・ポリカーボネート波板
・ガルバリウム波板
・カラートタン波板
・塩化ビニル波板
・ガラスネット波板

それぞれ解説します。

ポリカーボネート波板

現在の主流となっているのが、ポリカーボネート波板です。ポリカーボネートは合成樹脂が原料のプラスチック素材になります。

耐久性や耐衝撃性、透明性に優れた特徴を持っているため人気の波板屋根材です。透明度が高いため、ベランダやバルコニーなどの施工に向いています。

耐用年数も7〜10年程度と長く、メンテナンス性にも優れています。また、合成樹脂は価格変動が少なく、安定的に入手できるのも特徴です。

ガルバリウム波板

ガルバリウム波板は、屋根材や外壁材として広く普及している屋根材のひとつです。ガルバリウム鋼板とは、アルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%からなるアルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板です。

耐久性と耐食性に優れ、耐用年数も15〜20年と長いことから、住宅だけでなく、倉庫や工場などの屋根に使用されています。

デメリットとしては、価格が高いことと、光を通さない素材のため、ベランダやテラスでの使用には不向きです。

カラートタン波板

カラートタン波板は、亜鉛メッキが施された金属の薄い板に塗装した屋根材です。強度や施工性が高く、軽量かつ安価であるため、昔から長いこと使用されてきた屋根材です。

しかし、サビやすい素材であるため、耐用年数も5〜7年程度と短いのがデメリットです。近年は耐久性の高いガルバリウム鋼板が主流となっており、あまり使用されなくなっています。

塩化ビニル波板

塩化ビニル波板は合成樹脂の一種で、「塩ビ」とも呼ばれています。ポリカーボネートが出てくるまでは塩化ビニル素材が波板屋根の主流でした。

安価で柔軟性に優れており、加工しやすいのが特徴です。ホームセンターでも手に入るため、DIYの素材としても人気です。

塩化ビニル樹脂は、紫外線や雨風に弱く劣化しやすいため、屋根材としてはあまり使用されていません。

ガラスネット波板

ガラスネット波板は、塩化ビニル樹脂にネット状のガラス繊維を入れた板のことです。ガラス繊維を入れることで強度が高まり、耐久性が向上します。

ガラス繊維は燃えにくい素材のため、防火性にも優れ、準難燃性の認定も受けています。車庫の屋根材としてよく使用されている波板です。

デメリットは、加工がしづらいため、施工性が悪いことです。加えて、耐用年数も4〜5年と短く、価格も高いです。

波板屋根の規格サイズ

波板のサイズは尺で表され、縦の長さが6〜10尺までのサイズとなります。サイズは素材やメーカーによっても異なるため、ポリカーボネートの素材で解説します。それぞれの尺の長さは、以下のとおりです。

・6尺:長さ1,820mm 幅655mm
・7尺:長さ2,120mm 幅655mm
・8尺:長さ2,420mm 幅655mm
・9尺:長さ2,730mm 幅655mm
・10尺:長さ3,030mm 幅655mm

また、金属素材のガルバリウム鋼板は、6尺サイズの縦の長さは1,820mmと同じですが、幅は795mmです。幅の長さはメーカーによっても異なり、6尺より小さいサイズはないため、必要な長さにカットして使用します。

波板屋根を固定する留め具の種類

ここでは、波板屋根を固定する際の留め具の種類についても解説します。

ビス

ビスは、屋根の下地が木材や金属に使用され、ネジ部分にらせん状の溝があることでしっかり固定できます。ビスは木材下地用、金属下地用と素材によって専用のビスがあります。

ポリカフック

ポリカフックは、ポリカーボネート製の留め具です。ポリカーボネート波板と同様に、耐久性や強度に優れています。名前のとおり、フック形状になっているため、引っ掛けて固定する形になります。

ポリカフックは、下地がアルミの際に使用します。フックの長さも複数あるため、下地に合わせて選ぶ必要があります。

傘釘

傘釘(かさくぎ)は、ステンレス製の釘のことです。波板屋根と留め具の隙間から雨水が入り込まないように、頭の部分が傘の形状になっているのが特徴です。傘釘は、下地が木材のときに使用します。

フックボルト

フックボルトは、留め具の部分がフック形状になっているボルトで金属製です。波板屋根の下地がL字で留める際に使用されます。

パイプボルト

パイプボルトは、波板屋根の下地がパイプのときに使用される留め具です。留め具の先端の形状が、釣り針の形になっており、引っ掛けるように固定して使用します。

波板屋根の種類を選ぶポイント

ここでは、波板屋根の種類を選ぶ際のポイントについて解説します。

耐久性の高さ

耐久性で選ぶならガリバリウム鋼板製がおすすめです。耐用年数が長く耐久性、耐食性に優れています。初期費用はかかりますが、メンテナンス頻度が抑えられることを考えると、コストパフォーマンスに優れた波板といえます。

施工のしやすさ

施工のしやすさはポリカーボネート製になります。ハサミでかんたんに加工できるため、DIYの施工にも適しています。ガルバリウム鋼板は金属製になるため、電動のカッター器が必要です。

採光性を考慮する

屋根の下に陽の光を取り入れて明るくしたいなど、採光性を重視するなら、光線透過率の高いクリアな波板屋根を選ぶとよいでしょう。ポリカーボネート製であれば、材料代が安価のため、劣化や変色が起きても気軽に交換できます。

紫外線を通さない

紫外線を通したくない場合は、紫外線カット率の高い素材を選ぶとよいでしょう。紫外線を通さないことで、屋根下の温度上昇を抑えられます。ガルバリウム鋼板は熱反射率も高いため、紫外線や温度上昇を抑えたい方にはおすすめです。

災害への強さ

災害の強さを希望する場合、着火しても燃え広がりづらい自己消火性を備えた波板を選ぶとよいでしょう。自己消火性とは、万が一、火がついても燃え広がらず、延焼を最小限に食い止めることです。

波板屋根を施工する際の注意点

ここでは、波板屋根を施工する際の注意点について解説します。

屋根に何を求めるかを明確にする

波板は使用する場所によって素材が異なります。屋根に何を求めるのかを明確にしてあげることが大切です。本格的な屋根として使用するのであれば、耐久性のあるガルバリウム波板やポリカーボネート波板を選ぶ必要があります。

自転車置場や簡易的な屋根として使用したいのであれば、施工性に優れている塩化ビニル波板やガラスネット波板で対応できます。

下地に合った留め具を使用する

波板屋根を施工する際は、必ず下地に合った留め具を使用するようにしましょう。留め具は下地に合う専用の留め具が用意されています。

下地に合わない留め具を使用すると、しっかり固定されないどころか、ズレや風や台風などで飛ばされる可能性があります。ズレることで隙間から雨水が入り込み、雨漏りにつながります。

留め具の劣化にも注意する

波板を固定する留め具の劣化にも注意しましょう。上述のとおり、留め具にもさまざまな種類があり、ステンレス製やプラスチック製などでできています。

留め具も経年劣化などで、ネジやボルトのサビ、プラスチックのひび割れや折れなどが発生します。劣化したままの状態だと、強風などで飛ばされてしまう危険性があります。

フックの劣化の影響で、周辺住宅に二次被害のリスクもあるため、留め具が劣化していないか注意が必要です。

DIYはリスクがあることを理解する

DIYで作業する場合、安価に仕上がるメリットはありますが、リスクがあることも理解しておきましょう。波板を屋根として設置する際は、高所での作業になるため、落下の危険性があります。

屋根での作業はプロでも怪我をしたり、亡くなったりする危険性がある作業です。ご自身が怪我をするだけでなく、周辺の人や車、モノを傷つける可能性もあります。

屋根の作業時は周辺に近づかないよう周知することや、傷つかないようにカバーするなど配慮するようにしましょう。

また、波板を固定する際も正しい留め具、正しい固定方法で作業するようにしましょう。安易な工程では飛ばされてしまうだけでなく、周辺にも二次被害を及ぼす恐れもあります。

施工実績の豊富な業者に依頼する

波板を施工する際は、施工実績の豊富な業者へ依頼すると安心です。実績が豊富な業者であれば、下地に合った留め具を使用し、雨漏りにつながるリスクも少なくなるでしょう。

業者の施工実績は、ホームページや口コミなどで確認できます。地域密着型の業者であれば、何かあった際もすぐに対応が可能で、相談もしやすいでしょう。

★弊社R-primeの施工実績はこちらからご覧いただけます。
▷施工実績一覧

まとめ:波板屋根の施工はR-primeへ!

今回は、波板屋根の種類や特徴について解説しました。波板屋根にはポリカーボネート製やガルバリウム鋼板製などの本格的なものから、DIY素材として人気の塩化ビニル製のものまでさまざまです。

波板を屋根材として使用する場合は、屋根に何を求めるかによって選ぶ材質が異なります。どのような用途で使用したいかを明確にしたうえで、適切な波板、選択する波板に合う留め具を選ぶようにしましょう。

波板屋根を選ぶ際は、屋根の修理業者や雨漏り修理専門業者に相談、依頼することをおすすめします。

R-prime(アールプライム)は、横浜市を中心に展開する屋根修理・雨漏り修理専門業者です。屋根に関するご相談やお見積り、現地調査は無料で行います。波板屋根をご検討であれば、ぜひ一度ご相談ください。

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