屋根に生えた草は放置して大丈夫?建物への影響について
「ふと屋根を見ると草が生えていた」
「ご近所の方に屋根に草が生えていると教えてもらった」
こんな経験はないでしょうか?
「屋根に草は生えるの?」と驚かれるかもしれませんが、実際に屋根に草が生えてしまうのです。そして、その草を放置してしまうと、雨漏りなど建物へ重大な影響を及ぼす可能性があります。
そこで今回は、屋根に生えた草を放置するとどのような影響を及ぼすのかについて解説します。さらに、屋根に生えた草を除去する方法や、草を生えさせないための対策についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
屋根に生えた草を放置した場合の建物への影響
ここでは、屋根に生えた草を放置した場合、建物にはどのような影響があるのでしょうか?考えられる2つの影響について解説します。
雨漏りの危険性がある
1つ目の影響として、雨漏りにつながる可能性があります。屋根に草が生えている場合、その場所に水が入り込んでいることが考えられます。
水が入り込むということは、屋根の防水機能が落ちている証拠です。この状態を放置してしまうと、草の根を伝って建物内部へ水が浸入し、雨漏りを起こします。雨漏りを起こしてしまうと、室内にもカビやコケ、シロアリなども発生します。
とくに、シロアリが発生すると、建物の基礎や柱を食い荒らし、建物の強度を著しく低下させてしまいます。最悪の場合、建物の倒壊の恐れもあるため、雨漏りは絶対に放置してはいけません。
外観を損ねる
建物への影響は、大きくは雨漏りにつながることですが、見た目の印象も悪くなります。草は主に屋根の頂上に位置する棟の部分に生えることが多いため、初期の状態だと気づかないかもしれません。
屋根の状態がどうなっているか、普段あまり見る機会はないと思います。気づいたときには雑草のように生い茂り、外観を損ねてしまいますので、周りからのイメージはよくないでしょう。
屋根から草が生える理由
屋根に草が生えることで、雨漏りにつながる危険性について解説しましたが、ではなぜ屋根に草が生えてしまうのでしょうか。
草が生える理由としては、植物の種子(しゅし)が付着するためです。草が生える環境としては、水・土・種の3つの要素があります。
草が生えやすい屋根は、瓦屋根に多く見られます。近年は、台風などの自然災害や地震を考慮し、瓦の固定はクギやネジによる固定方法が義務化されています。
しかし、昔からの瓦屋根は「土葺き(つちぶき)」と呼ばれる工法が主流でした。土葺きは、瓦の下に粘土の高い土が敷き詰められて、土の上に瓦を固定する方法のことです。瓦の下の土に水分が含まれ、種子が付着することで、芽が出て草が生えてしまうのです。
屋根のコケも劣化のサイン
屋根の草以外にも、屋根にコケが生えることも劣化のサインになります。屋根に生えるコケは防水機能が落ちている証拠です。
屋根に色あせや汚れが目立つようであれば、屋根の塗装が劣化していますので、再塗装などの塗装メンテナンスをする必要があります。コケを放置すると、草の場合と同様に、雨漏りにつながる恐れがあるため、早めに補修するようにしましょう。
屋根に生えた草を除去する方法
この章では、屋根の草を除去する方法について解説します。
屋根修理の専門業者へ依頼して除草剤を撒いてもらう
屋根の草を除去する際は、屋根修理の専門業者へ依頼するようにしましょう。ご自身で抜くのはおすすめしません。
理由は、草の根を絶たないと、また生えてくる可能性があるためです。草の根は思っていたよりも深いところにあることが多く、見える部分を除去しても意味がありません。
また、草を抜く際に、屋根材を破損したり、瓦を接着している漆喰を崩す可能性があります。屋根修理の専門業者へ依頼し、除草剤を撒いて除去してもらうようにしましょう。
棟から生えている場合は棟の取り直し
草が生えるということは、すでに棟の中に入り込んでいる可能性もあります。その場合、棟を一度撤去して、新しく施工し直す「棟の取り直し」をする必要があります。
また、屋根材の下に施工するルーフィング(防水)シートが劣化している場合は、屋根全体の補修工事になってしまいます。
漆喰から生えている場合は漆喰の詰め直し
漆喰(しっくい)の箇所から生えている場合は、漆喰のひび割れなどにより、隙間が発生している場合が考えられるため、漆喰の詰め直し作業が発生します。
漆喰の詰め直し工事は、すでにある漆喰をはがし、新たに漆喰を塗り直す工事です。漆喰の上から重ねて塗る「詰め増し」という方法もありますが、この方法はおすすめできません。
隙間や割れがある箇所に上から塗っても、一緒にはがれてしまうことが多く、寿命も短くなります。
屋根に草を生えさせないための対策
この章では、屋根に草を生えさせないための対策について解説します。
定期的なメンテナンスをする
屋根に草を生えさせないための対策は、「定期的にメンテナンスをすること」だけです。定期的にメンテナンスをすれば、草の生えている箇所の早期発見につながり、屋根の劣化にも気づけます。
しかしながら、完全に防ぐことは難しいでしょう。なぜなら、種子が風に運ばれてきたり、種子を食べた鳥などが糞をしてしまうと、防ぐことができないからです。
屋根の定期点検をすることで、上記のような突発的なことも発見できます。一般的に、屋根の漆喰やルーフィングシートの寿命は15〜20年程度とされています。定期点検のタイミングの明確な時期はありませんが、5年程度を目安に行うのがよいでしょう。
雨漏りが疑われる場合の対処法
この章では、雨漏りが疑われる場合の対処法について解説します。
雨漏り調査
屋根に草が生えている以外にも、「天井に雨染みがある」「壁のクロスが浮いている」「押入れにカビが発生している」などの症状がある場合、雨漏りしている可能性があります。
雨漏りは、発生原因と発生箇所を確実に突き止めることが重要です。雨漏りを放置すると、シロアリが発生したり、ぜんそくなどの健康被害に影響を与えたりしますので、雨漏りの専門業者へ調査を依頼するようにしましょう。
雨漏り調査は、目視調査のほかに、雨漏りと疑われる箇所に直接水をかける「散水調査」などがあります。確実に突き止めるためには、サーモグラフィを使った赤外線調査もありますが、費用が高くなりますので、業者とよく相談しながら適切な調査をするようにしましょう。
葺き替え工事
葺き替え(ふきかえ)工事は、すでにある屋根を一度撤去してから、新しい屋根に交換する工事です。雨漏りによる劣化が激しい場合には、屋根のリフォームが必要です。
葺き替え工事は、もとの屋根を撤去するため、撤去費用や廃材の廃棄費用がかかります。費用が高額になりますが、屋根の草を完全に撤去できるだけでなく、雨漏りの根本的な解決になります。
費用の目安は、以下のとおりです。
【屋根解体処分・単価】
・コロニアル屋根 3,000円/㎡
・瓦屋根 3,100円/㎡
・金属屋根 1,200円/㎡
アスベストが使われている屋根の場合は、上記金額に加え1,500円/1㎡ほどかかります。工事期間は7〜10日程度を見ておくとよいでしょう。
屋根の草除去のご相談はR-primeへ!
今回は、屋根に生えた草を放置することで、建物へ及ぼす影響について解説しました。
建物へ及ぼす影響としては、主に以下の2点です。
・雨漏りの危険性がある
・外観を損ねる
また、屋根に草が生えてしまう原因は、「植物の種子(しゅし)が付着するため」です。
屋根に草が生えるということは、屋根の防水機能が落ちている可能性が考えられます。草の根を伝って室内へ雨水が浸入して、雨漏りにつながる危険性があります。また、見た目の印象も悪くなり、周りからのよくないイメージを持たれてしまうでしょう。
屋根の草を除去する際は、ご自身で抜かないようにしましょう。草は見えている部分だけ抜いても、また生えてくる可能性があります。草の根が棟の中や漆喰に入り込んでいる可能性があるため、必ず屋根修理の専門業者へ依頼するようにしてください。
屋根に草を生えさせないためには、「定期的なメンテナンス」をするしかありません。定期的なメンテナンスをすることで、早期発見につながり、雨漏りなど建物への影響も最小限にすることができます。
われわれR-prime(アールプライム)は、横浜市都筑区を中心に展開する屋根修理や雨漏り修理専門業者です。ご相談や現地調査、お見積りは無料で承ります。屋根の草でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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