ベランダ防水のメンテナンスが雨漏りを防ぎます!
ベランダは紫外線や雨風の影響を受けやすく劣化しやすい場所です。放っておくとひび割れやカビが発生し、雨水もたまりやすくなり雨漏りにつながります。しかし、防水塗装のメンテナンスをすることで雨漏りを防ぎ、長く安心して住むことができます。
そこで今回は、ベランダ防水が雨漏りを防ぐ理由やベランダのメンテナンス方法についても解説するので、ぜひ参考にしてください。
ベランダ防水が雨漏りを防ぐ理由
ベランダ防水は建物を雨漏りから守るためにはとても重要な工事です。ベランダは屋根に比べて傾斜(勾配)がほとんどありません。傾斜がないと雨が降った際に、ベランダに雨水がたまりやすくなります。
ベランダはコンクリートでできていることが多く、コンクリートは水を吸収しやすくなります。コンクリートが雨水を吸い込み建物を伝って室内に入り込み雨漏りを起こします。さらに、雨水が建物内に入り込むと、柱や基礎が腐食し建物の強度を低下させます。
また、建物への影響だけでなくカビも発生しやすくなるため、アレルギー症状や喘息などの健康被害を引き起こす原因ともなります。ベランダを防水処理することで、雨漏りや健康被害を防ぐことにつながります。
ベランダ防水の種類と耐用年数
ベランダ防水にはいくつかの種類があり、耐用年数も異なります。ここでは、防水塗装の種類と特徴について解説します。
FRP防水
FRPとは「Fiber Reinforced Plastics」の略称で、繊維強化プラスチックのことです。新築住宅のベランダによく使用されているのがFRP防水です。
均一な厚みで施工できるため、強度が高く耐久性に優れています。乾燥時間も早く、工期を短くしたい人にもおすすめです。ただし、伸縮性がないためひび割れしやすいのがデメリットです。また、ベランダの下地が木材や鉄の場合は施工できません。
耐用年数は10〜13年程度です。
ウレタン防水
ウレタン防水はウレタン樹脂を塗布する方法で安価に施工できるため、メンテナンス用途として使用されています。ウレタン防水は下地を選ばず施工できるため、形状が複雑なベランダにも使用できます。
デメリットは均一に塗装するのが難しく、職人によって仕上がりに差ができることです。また、ひび割れしやすい点も注意が必要です。
耐用年数は10年〜15年程度です。
シート防水
シート防水は塗装ではなく、ゴムシートや塩ビシートを敷いて防水する方法です。シートのため均一な厚みにでき、仕上がりのムラができにくいのが特徴です。
これまでゴム製のシートが使われてきましたが、近年はゴムシートよりも丈夫な塩ビシート防水が主流となっています。
紫外線に強く耐摩耗性も高いため、トップコートが必要ない場合もあります。しかし、シート状のため複雑な形状のベランダには施工できません。
耐用年数は10〜20年程度です。
アスファルト防水
アスファルト防水は、液状のアスファルトを合成繊維不織布に染み込ませたルーフィングシートを重ねて施工する方法です。ルーフィングシートを二層以上重ねて施工することで、内部に雨水が入りこまない強力な防水層が形成できます。
アスファルト防水の施工は熱や火を使って溶かして施工するため、独特な臭いや煙がでるのがデメリットです。火を使う場合は付近に燃えやすいものを置かないようにする必要があります。
近年は、熱や火を使わない常温工法(冷工法)が主流ですが、防水層の粘着が弱いため防水効果が劣ります。
耐用年数は15〜30年程度です。
ベランダのメンテナンス方法
雨漏りの被害を最小限に留めるためには、ベランダを定期的にメンテナンスすることが重要です。メンテナンス方法は以下のとおりです。
・排水溝(ドレン)の清掃
・定期的なトップコートの塗り替え
・ベランダタイルを敷く
それぞれ解説します。
排水溝(ドレン)の清掃
ベランダの排水溝(ドレン)は落ち葉やゴミがたまりやすい場所です。排水溝が詰まると正しく雨水を排水できなくなるため、水の流れが変わり雨漏りにつながります。
ベランダに雨水がたまると防水機能の劣化を早めてしまうことになるため、3か月に一度程度を目安に清掃するとよいでしょう。
定期的なトップコートの塗り替え
トップコートは、ベランダの防水層の劣化を防ぐ専用の塗料です。トップコートは紫外線から防水層を守る役割がありますが、トップコート自体に防水機能はありません。
トップコートは5年程度を目安に劣化してきます。定期的に再施工することで防水層の効果を長持ちさせられます。5年に一度はトップコートの塗り替えがおすすめです。
ベランダタイルを敷く
ベランダ防水のメンテナンスとして、ベランダタイルを敷く方法もあります。ベランダタイルは置きタイルのことでホームセンターなどで手に入ります。設置はかんたんでパネルを連結させて敷き詰めるだけです。
ベランダに敷くことで紫外線から防水層を守れます。ただし、定期的にパネルを外して清掃しないとゴミがたまりやすくなります。また、排水溝の上までふさいでしまうと、うまく排水できなくなる可能性があるため注意が必要です。
ベランダの劣化症状
以下のような症状が見られるようであれば、ベランダ防水が劣化している証拠です。防水層の再塗装や補修を検討しましょう。
水たまり
ベランダに水たまりができている場合は排水溝(ドレン)の詰まりや、防水塗装の効果が低下している可能性があります。排水溝周辺に水があふれているようであればゴミを取り除いてあげましょう。
ベランダの一部や全体的に水たまりが見られるようであれば、防水塗装のリフォームが必要となります。
防水塗装・防水シートのひび割れ、浮き、はがれ
ベランダにひび割れや浮き、はがれが発生しているようであればリフォームが必要な状況です。防水塗装が機能しなくなっており、下地に影響がでている可能性があります。下の部屋が雨漏りしていないかも含めて調査し、補修するようにしましょう。
ベランダの汚れや色あせ
ベランダに汚れや色あせが目立つようであれば、防水機能が低下しています。防水層の上にはトップコートという塗膜を塗っています。
トップコートの機能が落ちてくると汚れや色あせが目立つようになります。トップコートの耐用年数は5〜10年程度です。塗装の種類によっても異なりますが、近い年数が経過しているようであれば再塗装を検討しましょう。
カビやコケ、植物が繁殖している
ベランダは紫外線の影響を受けやすく、日陰もできやすい場所です。日が当たらない場所は水はけも悪く湿気がたまりやすくなります。湿気が発生するとカビやコケ、植物が繁殖しやすくなります。
カビやコケを放置するとベランダだけでなく、近くの部屋にもカビが発生する場合もあるため、早急に清掃してきれいにしてあげましょう。
ベランダの下の階に雨染み
ベランダの下の階の天井や、壁紙に雨染みが見られるようであれば雨漏りしている可能性があります。ベランダの下の階だけ発生しているのであれば、ベランダの防水機能低下による雨漏りです。
雨漏りは目視調査や散水調査を必ず行い、雨漏りの原因と発生箇所を特定してから修理することが大切です。
ベランダの雨漏り補修の流れ
雨漏りの原因がベランダの防水層の劣化であった場合は、以下の流れで応急処置や補修を行います。
応急処置
ベランダで雨漏りがおきてしまった場合はできる範囲で応急処置したのち、早急に雨漏り修理業者へ依頼することが大切です。
天井から雨漏りしている場合はバケツを置くとともに、バケツの下にブルーシートを置くことで水ハネも防げます。床や壁から雨水が滲みでている場合は雑巾や吸水シートを置いて水を吸い取るようにしましょう。
雨漏り調査
雨漏りしている場合はすぐに修理するのではなく、雨漏りの発生場所と原因を特定することが大切です。調査しないまま工事をしてしまうと、雨漏りが解決しないどころか余計に被害を大きくしてしまう恐れがあります。
雨漏り調査には目視調査や散水調査、赤外線調査、発光液調査などがあります。費用は目視調査であれば無料〜3万円程度です。散水調査やほかの調査は3万円〜50万円程度かかります。
雨漏り修理・防水工事
雨漏り調査で発生箇所と原因を特定したら、その場所に適した雨漏り補修を行います。雨漏りはトップコートや防水層の劣化によるため防水工事も行います。
防水工事は上の章でも解説したようにウレタン防水やFRP防水、シート防水などがあり、塗装を塗り詰めたりシートを重ね張りすることで防水層を形成します。
防水工事の代表的な工法として、防水層を下地に密着させない「通気緩衝工法(絶縁工法)」と防水層を下地に完全に密着させる「密着工法」の2種類があります。通気緩衝工法は防水層が下地の影響を受けないため防水層が長持ちするメリットがあります。
密着工法は価格が安価で工期も短く済みますが、下地の影響を受けやすく防水層にひび割れや膨れが起きやすいデメリットがあるため、あまりおすすめはしません。
まとめ:ベランダ防水のご相談はR-primeへ!
今回は、ベランダ防水のメンテナンスが雨漏りを防ぐ理由について解説しました。ベランダは屋根に比べて傾斜がほとんどなく、雨水がたまりやすい場所です。ベランダに防水塗装をすることで、雨がたまっても建物へ染み込むのを防いでくれます。
ですが、経年劣化で塗装が弱くなってくるため、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスは定期的なトップコートの塗り替えやベランダタイルを敷くことで、ベランダのひび割れや雨漏りなどの被害を最小限にできます。
また、排水溝もゴミがたまりやすい場所ですので、定期的な清掃は忘れずにしてください。ベランダに関するメンテナンスでお困りであれば、R-primeへご相談ください。
R-primeは屋根修理だけでなく、ベランダやバルコニーの防水工事を含め幅広い対応が可能です。ご相談や現地調査、お見積りは無料で承りますので、ぜひ一度お問い合わせください。
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