築20年で行う屋根のメンテナンス方法をご紹介
築20年を迎えると、屋根の劣化が気になる時期です。これまであまり気にしていなかったけれど、屋根の状態を確認するとメンテナンスを検討される方が多いです。
屋根材の種類によって差はありますが、多くの屋根材は築10~20年で劣化が進み、適切なメンテナンスが求められる時期となります。
この記事では、築20年で行う屋根のメンテナンス方法をご紹介します。屋根のメンテナンスを検討されている方や、築20年程の家にお住まいの方は、ぜひ参考にしてください。
屋根材の種類別耐用年数
まずは、種類別に屋根材の耐用年数をご紹介します。まずは、以下の表をご覧ください。
屋根材の種類 | 耐用年数 |
---|---|
スレート屋根 | 10~35年 |
トタン屋根 | 6~20年 |
瓦屋根 | 30~60年 |
セメント瓦 | 20~40年 |
ガルバリウム鋼板 | 20~40年 |
屋根材の種類によって耐用年数には大きな差があり、最長では40~60年持つという種類もあります。
ただし、これらの年数はあくまでも耐用年数であり、実際の使用可能年数ではありません。耐用年数とは、適切なメンテナンスが行われた場合の目安であり、メンテナンスを怠るとそれより短くなる可能性がありますので、ご注意ください。
次に、各屋根材の特徴と見ていきましょう。
スレート屋根
スレートは、厚さ5mm程度の薄い板状に加工されている屋根材です。
スレートには複数の種類がありますが、一般的な戸建て住宅採用されているスレート屋根は、セメントが主成分になっているものが多いです。
最近の住宅で広く使われている屋根材で、塗装にメンテナンスは7~15年ごとに、葺き替えは10~35年ごとを目安に実施すると良いでしょう。
なお、2006年以前に建てられた住宅のスレート屋根は、アスベストが含まれている可能性があります。
アスベストを含むスレート屋根の耐用年数は20~25年程ですが、撤去時にはアスベストの飛散を防ぐため、専門の資格を持つ業者に依頼する必要があります。
トタン屋根
トタンは、薄い鉄板に亜鉛メッキを施した「トタン板」を使った屋根材です。
屋根材の中でも耐久性が最も低く、5~10年ごとに塗装を行うことで耐用年数を延ばすことは可能ですが、最長でも20年程度となります。
一般的には、築6年~20年程で葺き替え(張り替え)が必要になります。
瓦屋根
瓦屋根は、瓦を用いた屋根のことです。
昔から使われている「日本瓦」と洋風のデザインも多く、近年の瓦屋根では使われることの多い「セメント瓦」や「モニエル瓦」という種類があります。
日本瓦の場合、塗装によるメンテナンスは必要ありませんが、20~30年ごとに噴き直しが必要となります。
セメント瓦やモニエル瓦については、10~20年ごとに塗装メンテナンスを行い、20~40年ごとの葺き替えが必要です。
ガルバリウム鋼板
ガルバリウム鋼板は、サビにくく耐食性に優れた金属製の屋根材です。
カバー工法のリフォーム事に採用されることが多く、10~20年ごとの塗装メンテナンスを行い、20~40年ごとの葺き替えが必要です。
築20年で行う屋根のメンテナンス方法
ここからは、築20年で行う屋根のメンテナンス方法をご紹介します。
築20年で行う代表的なメンテナンス方法は以下の3つです。
・塗装
・カバー工法
・葺き替え工事
それぞれの方法について、見ていきましょう。
塗装
築年数が浅く、屋根材の傷みが少ない場合に行われることの多い方法です。
定期的な塗装を行うことで、屋根の耐久性を高めることができるため、屋根の寿命を延ばすことができます。
ただし、屋根材の劣化が重症な場合や屋根下地が腐食している場合など、屋根の状態によっては他の方法を検討する必要があります。
カバー工法
カバー工法は「重ね葺き」とも呼ばれており、既存の屋根を撤去せずに、その上から新たに屋根材を被せる方法です。
屋根材にサビやひびなどがあるものの、下地の傷みが少ない場合に採用される方法です。
この後、ご紹介する葺き替え工事よりも費用を抑えながら、大規模な修繕を行うことが可能となります。
ただし、採用できる屋根材は限られており、代表的な種類としてはスレート、金属、アスファルトシングルなどが挙げられます。
一方、瓦屋根の場合は、屋根材を重ねることで屋根の総重量が重くなってしまい他の不具合のリスクが高まるため、カバー工法を採用することはできません。
葺き替え工事
葺き替え工事は、既存の屋根材を取り外して新しい屋根材を設置する工事のことをいいます。
雨漏りが発生している場合や腐食が進んでしまった屋根、カバー工法を採用することができない瓦屋根などのリフォームに採用される方法です。
葺き替え工事の際には、屋根材だけでなく下部に敷いてある防水シートも交換するため、屋根そのものの状態を向上させることができます。
さらに、現状よりも軽い屋根材を選ぶことで耐震性を向上させることも可能です。
塗装やカバー工法よりも費用が高額になるうえ、工事期間も長くなりますが、屋根の状態を最も改善できる方法でもあります。
屋根だけでなく付帯部分のリフォームも必要
ここまで、屋根のメンテナンス方法についてご紹介してきましたが、築20年の戸建て住宅では、屋根そのものだけでなく付帯部分のリフォームも必要になるケースが少なくありません。
ここからは、屋根のメンテナンスと同時に行われることが多い、付帯部分のリフォームについて、ご紹介します。
雨樋の交換
雨樋には、屋根や外壁に降り落ちる雨水を地上や下水に排水させる役割があります。
一般的に雨樋の寿命は15年前後といわれており、雨樋にひび割れや隙間などの劣化が生じると、内部に雨水が侵入する可能性があるため、定期的な補修工事が必要です。
屋根と比べると雨樋のリフォーム工事は安価なイメージを持たれがちですが、場合によっては雨樋を交換するために足場が必要になることもあり、この場合には、足場代金が含まれるため高額になりがちです。
そのため、足場を組んで行われる屋根のメンテナンスの際は、併せて雨樋の交換を検討されることをおすすめします。
棟板金の交換
棟板金は、スレート屋根や金属系の屋根において、屋根の屋上に屋根材を固定するために使用されている金属板金のことをいいます。
通常、棟板金は横から釘で留められていることが多く、築5年を過ぎると気温差などの環境の影響で釘が抜けてしまうことがあります。
釘が抜けたことで棟板金が取れてしまうと、雨漏りや飛散した板金が近隣住宅や通行人に危害を与えてしまうといったリスクが高くなります。
そのため、屋根のメンテナンスを行う際には、棟板金の状態も確認し、必要に応じてメンテナンスを行う必要があるでしょう。
漆喰補修
漆喰は、瓦や石材の接着や目地の補給、壁の上塗りなどに使われている接着剤のことをいいます。
屋根に使われる瓦は耐久性が高いのですが、瓦を支えている漆喰は劣化するため、補修や交換が必要になります。
一般的に、漆喰補修の目安は15年ごとといわれています。そのため、屋根材の接着に漆喰が使われている場合には、屋根材の状態だけでなく、漆喰の状態も敵的に確認し、必要に応じて補修を行う必要があるでしょう。
屋根修理と外壁塗装はまとめて行うとお得
屋根材や外壁の塗料の種類によって差はあるものの、一般的に屋根と外壁のメンテナンスは同じ時期に行われることが多いです。
屋根の劣化が見られる際、外壁にも劣化が見られるケースが少なくありません。そのため、屋根の劣化が見られる場合は、外壁も併せて点検し、必要に応じてメンテナンスを行うと良いでしょう。
また、屋根のメンテナンスを行う場合には、外壁塗装もまとめて行うことでお得になります。
その理由を3つが挙げられます。
・費用を抑えられる
・依頼の手間を減らすことができる
・外観のデザインを統一しやすい
順番にご紹介していきます。
費用を抑えられる
屋根修理や外壁塗装など高所作業を行う際には、必ず足場を設置します。
足場を設置するために架かる費用は1㎡あたり700~1,000円が相場となっており、一般的な戸建て住宅では、足場を組むだけで20~30万円ほどかかります。
屋根修理と外壁塗装を別々のタイミングで行うと、足場の設置もそれぞれ1回ずつ行う必要がありますが、同じタイミングでメンテナンスを行うことで、足場の設置は1回で済むため、足場設置費用も1回分で済みます。
依頼の手間を減らすことができる
屋根修理を行っている業者の多くは外壁塗装にも対応していることが多いため、屋根修理と外壁塗装を同じタイミングで行うことで、依頼の手間を減らすことができます。
家のリフォーム工事は、業者選びから依頼、調査、打ち合わせと依頼する側にも手間がかかるものです。
外壁塗装と屋根修理を同時に行えば依頼に関連する労力も一度で済むため、手間を減らすことができます。
外観のデザインを統一しやすい
屋根修理と外壁塗装を同じ業者に同じタイミングで依頼することで、デザインを統一しやすくなります。
別々のタイミングでリフォームした場合でも、統一感が出るよう提案してもらうことは可能ですが、同じタイミングで依頼することで、イメージしやすく、トラブルが少ない傾向にあります。
まとめ
新築から20年を経過すると住宅の様々な箇所でメンテナンスが必要になってきます。
特に、屋根は住宅の安全や快適性を守るうえで欠かせない役割を持っており、定期的なメンテナンスが必要です。
「R-prime(アールプライム)」では、横浜市近郊の屋根修理・防水工事・雨漏り修理・外壁塗装など、幅広いサービスを提供しています。
長年住宅の工事に携わってきた、知識と技術のある職人が丁寧かつ迅速に対応しており、施工品質においても安心です。
築20年で屋根のメンテナンスを検討されている方は、ぜひ「R-prime(アールプライム)」に相談してみてください。
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