屋根の豆知識

雨漏り修理をコーキングのみでおこなうデメリット

「雨漏りはコーキングだけで修理できるのではないか?」

「コーキングのみで修理をした場合、どんなデメリットがあるの?」

このように思ったことはありませんか?

軽度の補修であればコーキングだけで修理できる場合もあります。コーキングだけで修理ができれば費用も安く抑えられるでしょう。しかし、正しい処置をしないと雨漏りが止まらないどころか余計に被害を拡大させてしまう恐れがあります。

そこで今回は、雨漏り修理をコーキングのみでおこなう場合のデメリットについて解説しますので、ぜひ参考にしてください。

雨漏り修理をコーキングのみで行うデメリット

デメリット

雨漏りはプロでも原因の特定が難しい修理です。雨漏りは原因調査を行い、適切な方法で対処することが重要です。雨漏りの症状が軽いものであれば、コーキングのみで補修が可能な場合もあります。

しかし、方法を間違えてしまうと被害が拡大する恐れもありますので、しっかりとデメリットを理解するようにしましょう。

重度の劣化は補修できない

大きなひび割れや変形などはコーキングだけでは補修できません。重度の症状であれば、屋根材や外壁材だけでなく、防水シートや下地材も劣化している可能性があります。屋根であればカバー工法や葺き替え工事、外壁であれば張り替えによる交換となります。

雨漏りを悪化させてしまう可能性がある

雨漏りは発生箇所を確実に突き止めることが重要です。雨漏りの状態が深刻な場合や、雨漏りの発生箇所を特定できていない状態でふさいでしまうと、雨水の流れが変わってしまい、雨漏りをさらに悪化させてしまう可能性があります。

修理しても再度雨漏りする可能性がある

雨漏りの症状にもよりますが、コーキングでの補修は応急処置にすぎません。軽度の場合でも下地処理をきちんとしないと、修理した部分が崩れて再度雨漏りを引き起こす可能性があります。

雨漏り修理をコーキングのみで行うメリット

メリット

雨漏りをコーキングのみで修理する場合、デメリットもあればメリットもあります。ただし、雨漏りを完全に止めるためにはメリットの部分をしっかりと理解したうえで行うことが大切です。

それでは、ひとつずつ解説します。

軽度のひび割れなどを補修できる

軽度のひび割れであれば補修は可能です。ただし、屋根の場合は高所での作業になるため、ご自身で修理するのはおすすめしません。転落の危険がありますので、高所での作業は専門業者に任せるようにしましょう。

安価に補修できる

コーキングだけの補修であれば、安価にできるのでメリットでもあります。コーキング剤と充填するコーキングガン、マスキングテープ、ヘラなど合わせても1万円程度でそろえられます。材料や道具もホームセンターやインターネットで入手可能です。

雨漏りの応急処置ができる

コーキングでの補修は雨漏りの応急処置には有効です。ただし、何でもコーキングでふさげばよいわけではないため、雨水の流れをよく確認して適切な補修をする必要があります。

コーキングで補修できる雨漏り

ここでは、コーキングで補修できる雨漏りの症状について解説します。これから紹介する症状以外はコーキングだけでは補修できないので注意してください。

外壁の目地

住宅の外壁にサイディングやALCと呼ばれるボード状の外壁材を張り付ける際、1cm程度の隙間をあけて施工しなければいけません。隙間をあける理由は、地震で揺れた際に外壁材同士があたることで起こるひび割れを防ぐ役割があります。

外壁材同士の隙間をあけたままにしておくと、雨水の浸入を許してしまうため、そこにコーキング剤を充填して雨水の浸入を防いでいます。

コーキングの寿命は約5年程度と短いです。コーキングが劣化すると硬くなりひび割れや縮みが発生します。ひび割れや縮みが発生した隙間から雨水が浸入します。雨漏りが起きていないのであれば、コーキング剤を打ち直す補修が可能です。

外壁のひび割れ

モルタル外壁などのひび割れにもコーキング剤での補修は有効です。モルタルとはセメントと砂・水を混ぜ合わせたものでボード状の外壁材と違い、つなぎ目がなく自由に仕上げられる外壁材です。

モルタル外壁はセメントが素材となるため、紫外線や雨水による劣化や地震の影響によりクラックと呼ばれるひび割れが発生することがあります。クラックの隙間が0.3mm未満であれば、コーキング剤で隙間を埋める補修ができます。

0.3mmを超えるひび割れのサイズでは雨漏りを引き起こす可能性があるため、コーキング剤だけでは補修できません。

窓サッシからの雨漏り

コーキングは窓サッシの周辺にも使われており、窓サッシを外壁に取り付けた際、隙間から雨水が浸入しないよう外壁と窓サッシの隙間を埋めています。

窓サッシ周辺のコーキング剤も上述のとおり、ひび割れや縮みなどの劣化が発生します。雨漏りがなければ補修が可能です。窓サッシ周辺からも雨漏りが発生しやすい場所ですので、定期的な点検が必要となります。

コーキングで補修できない雨漏り

ここでは、コーキングで補修できない雨漏りについて解説します。

屋根材の割れ

屋根材が割れてしまうとコーキング剤だけでは対応できません。軽度のひび割れであれば補修できる場合もありますが、基本的には交換となります。

また、屋根材が割れてしまっている場合は、屋根材の下にある防水シートや下地材にも影響がないかを確認する必要があります。下地材や防水シートは15〜20年程度で劣化しますので、併せて確認するようにしましょう。

金属素材のサビによる穴あき

トタン屋根やガルバリウム鋼板の屋根など、金属素材のサビによる穴あきの場合は、あくまで応急処置になります。穴をふさぐことで一時的に雨漏りは防げますがサビの進行を止めることはできません。

雨漏り補修をコーキングで行う手順

ここでは、雨漏りの補修をコーキングで行う手順について解説します。

雨漏りの浸入箇所を特定する

雨漏りを補修する際、まずは雨水の浸入箇所と経路を特定します。雨漏りは発生箇所を確実に突き止め、適切な処置をしなければ雨漏りを止めることはできません。

雨水の浸入箇所と経路を特定するためには、目視調査や散水調査、赤外線調査などで雨漏りが疑われる場所を調べて特定させます。

補修箇所の洗浄と下地処理をする

補修する前には必ず洗浄して汚れを落とす作業が必要です。汚れを落とさずに施工してしまうと、コーキングの密着性が悪くなりすぐにはがれてしまう原因となります。

洗浄のあとは、充填する周辺にコーキング剤が付着しないよう養生します。古いコーキング剤の上から充填する増し打ちをする場合は、プライマーと呼ばれる下塗り剤を塗ることで密着性が高まります。

新しくコーキングを充填する場合は、古いコーキングが残らないようにしっかりとはがします。既存のコーキング剤の撤去が難しい場合以外は、すべてはがしてからコーキング処理をすることをおすすめします。既存のコーキング剤の上から充填すると、すぐにはがれる可能性があるためです。

劣化箇所を補修する

下地処理後は、補修箇所にコーキング剤を充填します。充填後はヘラなどで形を整え隙間なく埋めていきます。コーキング剤が固まる前にマスキングテープをはがすのが重要です。

固まってからはがしてしまうと、充填したコーキング剤もはがれてしまうことがあるため固まる前にはがします。コーキング剤が乾いたら完了です。コーキング剤の種類にもよりますが、3〜4日程度で硬化します。

雨漏り修理をコーキングのみで補修する際の注意点

ここでは、雨漏り修理をコーキングのみで補修する際の注意点について解説します。

補修はあくまで応急処置

コーキングのみで雨漏り修理はできません。あくまで応急処置になります。軽度の症状であれば雨漏りは止まるかもしれませんが、素人の方が判断するのは危険です。

雨漏りを防ぐには、しっかり調査をしたうえで、適切な対処をしなければいけません。調査しない状態で一時的な判断で済ませてしまうと、雨漏りの被害が拡大する恐れもあります。

一時的な応急処置をしたうえで、できるだけ早く雨漏り修理業者へ依頼するようにしてください。

DIYはなるべく避ける

コーキングは応急処置を除き、DIYで雨漏り修理をすることはなるべく避けるようにしましょう。雨漏りの箇所や経路をたどって特定するのは、知識や技術・経験を必要とします。

「とりあえずふさいでおこう」といった気持ちでふさいでしまうと、別の場所で雨漏りが発生する可能性もあります。雨水の経路も変わり、もともとの発生箇所の特定も難しくしてしまう恐れもあります。雨漏りの修理は専門業者への依頼がおすすめです。

屋根材や状態に合わせたコーキング剤を使用する

コーキングは、施工する箇所に適したコーキング剤を使用しなければはがれる原因となります。コーキング剤には大きく分けて、シリコン系・変成シリコン系・アクリル系・ポリウレタン系の4つがあります。

キッチンや浴室などの水回りにはシリコン系、サイディングの目地や窓サッシ周辺、モルタルのクラック、金属などは変成シリコン系が適しています。

また、ウレタン系は安価ですが紫外線に弱いため、充填後は塗装が必要となるコーキング剤です。水回りに適しているシリコン系は、水だけでなく塗装も弾いてしまうため、塗装が必要な場所には適していません。

このように、適切な使い方をしなければ、本来の効果を発揮できないので注意が必要です。

雨漏り修理をコーキングで補修する場合の費用相場

雨漏り修理をコーキングで補修する場合の費用相場は、以下のとおりです。

  • 屋根の場合:5〜20万円
  • 外壁の場合:3〜50万円
  • 窓サッシの場合:5〜50万円
  • DIYで行う場合:1〜3万円

上記の費用以外にも、高所で作業する場合は足場の設置が必要となります。費用は使用するコーキング剤の種類、打ち増しや打ち替え、作業範囲によって異なります。

見積もりを依頼する際は、必ず2〜3社程度から取って比較検討することをおすすめします。

まとめ:雨漏り修理は専門業者に任せましょう!

今回は雨漏り修理をコーキングのみで行うデメリットについて解説しました。主なデメリットは以下のとおりです。

  • 重度の劣化は補修できない
  • 雨漏りを悪化させてしまう可能性がある
  • 修理しても再度雨漏りする可能性がある

雨漏り修理は発生場所の特定と原因を確実に突き止めることが重要です。雨漏りは目視調査や散水調査などを行い、しっかりと原因と場所を突き止めなければ雨漏りは止まりません。

雨漏り修理は経験や技術を必要とするものです。屋根や外壁の雨漏り修理を専門とする業者に依頼することが大切です。

R-primeは屋根修理や雨漏り修理専門業者です。しっかりと現地調査を行い、お客様の希望に沿った提案をいたします。現地調査や見積もりは無料で行いますので、ぜひ一度ご相談ください。

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