屋根の豆知識

屋根のルーフィングにはどんな役割がある?

屋根の「ルーフィング」という建築部材をご存知でしょうか?

住宅を雨から守るためには、いくつかの部材で構成されています。その中でも重要な役割をしているのが「ルーフィング」です。ルーフィングは「防水シート」のことであり、屋根材の次に重要な建築材になります。

そこで今回は、屋根のルーフィングの役割について解説します。さらに、ルーフィングの種類とメリット・デメリット、ルーフィングを選ぶ際の注意点についても解説します。

屋根のルーフィングは防水機能を持ったシート

冒頭でもお伝えしたとおり、ルーフィングは「防水シート」のことで、シート状の建築部材です。屋根材の下に設置され、下地材>ルーフィング>屋根材という構成になります。

ルーフィングという名前のほかに、「下葺き材(したぶきざい)」や「防水シート」と表記されることもあり、一般的な住宅には必ず使われる建築部材です。

屋根のルーフィングの役割と2種類の特徴

ここでは、屋根のルーフィングの役割と、2種類の特徴について解説します。

2次防水としての役割

ルーフィングの役割は、「下地材を雨水から守り、雨漏りを防ぐこと」です。屋根材の隙間から入り込んだ雨水を、建物へ浸入させずに外へ流しています。

住宅を雨から守る役割としては、屋根材があります。屋根材にも防水機能があり雨水の浸入を防ぐ役割がありますが、台風や大雨の場合は、屋根材だけでは防げません。

屋根材と屋根材の間には、雨水を通す空間があり、空間を通った雨水がルーフィングの上を流れ外へ排出します。ルーフィングがあることで、雨水の浸入を防ぎ、雨漏りから家を守る重要な役割をしているのです。ルーフィングはいわゆる2次防水としての機能があります。

2種類の特徴

ルーフィングには、大きくわけて2つの種類があります。1つは「透湿系」と呼ばれ、湿気を逃す機能があるシートのことです。水は通さないが、湿気は逃す特徴があるため、結露しにくいのが特徴です。主に結露が発生しやすい高断熱の住宅に向いています。

2つ目は「非透湿系」です。湿気を通さないシートになり、結露が発生しやすくなりますが防水性は高い特徴があります。屋根を通気工法でリフォームする場合や、通気性のある屋根材でリフォームする場合に向いています。

屋根のルーフィング7種類の特徴とメリット・デメリット

ルーフィングには2種類の特徴があることは、前の章でご説明しましたが、2種類の中でも、さらにいくつかの種類に分かれています。この章では、その種類とメリットやデメリットについて解説します。

アスファルトルーフィング

アスファルトルーフィングは、アスファルトを染み込ませた原紙の両面に、さらにアスファルトでコーティングします。そして、その上から鉱物質粉粒を両面に圧着させたものです。住宅の中では普及率が一番高いタイプになります。

普及率が高いため、価格が安いことがメリットですが、基本は紙製の素材となるため破れやすいことがデメリットです。また、耐用年数も8〜10年と短いです。

単価相場は、1平方メートルあたり200円〜となっています。

改質アスファルトルーフィング

改質アスファルトルーフィングは、素材をアスファルト含浸紙から合成繊維不織布へ変更し、コーティングするアスファルトに樹脂やゴムなどを加えて、耐久性を向上させたものです。ゴムアスファルトルーフィングと表記することもあります。

合成繊維不織布は、アスファルト含浸紙に比べて強度があり、温度変化による膨張や収縮にも強い素材です。合成繊維不織布の両面に、樹脂やゴムなどを含ませたアスファルトをコーティングすることで、柔軟性が向上します。さらに、施工時の釘の密着性を高める効果もあります。

アスファルトルーフィングよりも破れにくく、耐久性も20〜30年と長くなっています。デメリットとしては、価格が高いことのほかに、湿気が逃げにくい構造のため、結露が発生しやすく、凍結のリスクもあることです。

単価相場は、300円〜500円程度です。

高分子系ルーフィング

高分子系ルーフィングは、合成ゴムや合成樹脂を原料とした塩化ビニルシートです。アスファルトを含んでおらず軽量なため、耐震性を配慮したい場合にもおすすめです。

メリットは、軽量でありながら伸縮性にも優れ、破れにくいことです。デメリットは、紫外線の影響を受けやすいことと、耐用年数が15年と短いことです。

単価相場は、1平方メートルあたり700円〜1,000円となります。

粘着層付きルーフィング

粘着層付きルーフィングは、その名のとおり裏地がシールになっています。通常はタッカーと呼ばれる大きなホチキスで接着しますが、そのまま貼り付けられるため、下地材を傷めずに設置できるのが特徴です。

粘着シールは、タッカーで留める必要がないため漏水リスクを減らせます。さらに、密着性もよいため、雨漏りしにくいだけでなく、強風などの耐風性にも優れています。

デメリットは、価格が高いことです。アスファルトシートの約2倍の費用を必要とします。また、密着する分、湿気も逃げにくいこともデメリットです。

単価相場は、1平方メートルあたり600円〜900円です。

不織布系ルーフィング

不織布系ルーフィングは素材が不織布のため、柔軟性があり破れに強いことが特徴です。価格は高いですが、下地の形状にも合わせやすく施工性に優れています。また、耐用年数も30年あるため、コストパフォーマンスに優れているといえます。

単価相場は、1平方メートルあたり600円〜800円程度です。

遮熱ルーフィング

遮熱ルーフィングは、遮熱性に優れた特徴があります。表面に紫外線を反射させるアルミシートが貼ってあり、紫外線を跳ね返しています。

遮熱効果に優れているため、室内を快適に保つことができるのがメリットです。デメリットは、施工方法が特殊で、専門知識と高い施工技術を要するため、施工できる業者が限られることです。

単価相場は、1平方メートルあたり600円〜800円程度です。

透湿防水ルーフィング

透湿防水ルーフィングは、湿気を逃す機能をもっています。湿気がたまりにくいことに加え、防水性も高いことがメリットです。耐用年数も50年以上と、ルーフィングの中ではもっとも長い耐久性を誇ります。

デメリットは、価格が高いことと、施工に時間を要することです。

単価相場は、1平方メートルあたり500円〜700円程度です。

屋根のルーフィングの固定や施工方法

ここでは、ルーフィングの交換はどのような工事になるのか解説します。

固定方法

固定方法はタッカーと呼ばれる大きなホチキスと粘着留めで固定する2種類がありますが、タッカーで固定する方法が一般的です。

タッカーの固定は、ルーフィングの下に設置する下地材に固定します。一般的なホチキスのように針で穴を開けて固定します。しっかりと正しく固定しないと隙間ができ、雨漏りにつながる場合もあるため注意が必要です。

施工方法

次に施工方法ですが、軒下と呼ばれる屋根の下側から屋根の頂上に向かって、重ねて設置します。重なる部分は重ね代(かさねしろ)といって、重なる部分を作ります。

屋根の頂上から伝わった雨水が中に入り込むのを防ぎます。複雑な形状にも重ねて設置することで雨水が入り込むのを防いでいます。

屋根のルーフィングの工事を依頼する際の注意点

ここでは、屋根のルーフィングを依頼する際の注意点について解説します。

屋根材よりも耐久性があるものを選ぶ

ルーフィングは、屋根材よりも長い耐久性を持つ商品を選ぶことが重要です。耐久性は耐用年数でも判断できます。屋根材よりも耐用年数が短いと、雨漏りにつながる危険性があるためです。

雨水は屋根材ですべて防げるわけではありません。屋根材で防げない雨水を、屋根材の下に設置するルーフィングシートで防いでいるのです。ルーフィングシートは必ず屋根材よりも長い耐久性のものを選ぶようにしましょう。

見積もりは2〜3社取得して価格相場を把握する

ルーフィングを含めた屋根工事をする際は、必ず2〜3社の業者から見積を取るようにしましょう。1社のみだと価格の相場が把握できないためです。

複数社から見積もりを取ることで、価格の相場がわかり、高額な費用を請求されずに済みます。悪徳業者は不当な価格の上乗せをしてくる場合もあるため、きっちりと相場を把握するようにしましょう。

業者指定のルーフィングの耐用年数を確認する

業者からの見積は、しっかりと内容を確認、説明してもらうようにしましょう。ルーフィングの耐用年数の確認も大切なポイントです。業者によっては、利益を不当に得ようと性能の低いルーフィングを指定してくる業者もいます。

見積もりを確認する際は、説明があることはもちろん、工事する屋根に対して適切な耐用年数であるかをしっかりと確認するようにしましょう。

とくに、「屋根工事費用一式」などと材料費をまとめて記載する業者には要注意です。製品名や型番、施工工程などを記載している業者を選ぶようにしましょう。

屋根のルーフィングについてのお問い合わせはR-primeまで!

屋根のルーフィングの役割は、「下地材を雨水から守り、雨漏りを防ぐこと」です。1次防水である屋根材だけでは防ぎきれなかった雨水を、2次防水であるルーフィングが雨水の浸入を防ぐことで、建物に雨水を浸入させずに雨漏りを防ぐことができます。

ルーフィングには、大きくわけて2つの種類があります。「透湿系」と呼ばれる湿気を逃す機能があるシートと、湿気を通さない「非透湿系」シートがあります。

上記2種類の中でも、アスファルトや不織布を使用したさまざまな種類があり、屋根材との相性をよく考えて設置することが大切です。

R-prime(アールプライム)は、横浜市都筑区にある屋根修理や雨漏り修理の専門業者です。電話や現地調査、お見積りは無料で対応いたします。屋根のルーフィングでお困りであれば、ぜひ一度ご相談ください!

R-prime代表 栗田元気
R-prime代表 栗田元気
横浜市の屋根修理・雨漏り修理はR-primeにお任せください!お客様のご要望やライフプランに合わせた屋根修理・屋根工事をご提案させていただきます。
職人直営店ですので、お問い合わせから施工、アフターフォローまで自社職人が責任を持って対応いたします!


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