雨樋の詰まりが起こる原因と放置する危険性を解説
「雨樋(あまとい)」と聞いて、建物のどこの部分か想像つきますでしょうか?
雨樋は、雨水を屋根から地上へ流す建築部材で、建物における重要な役割をしています。
雨樋のメンテナンスを怠ると、雨漏りをはじめ、さまざまなトラブルを招く恐れがあります。
そこで今回は、雨樋の詰まりが起こる原因と、雨樋の詰まりを放置すると危険な理由について解説します。雨樋の詰まりにお悩みの方や、雨樋のメンテナンスを考えている方は、ぜひ参考にしてください。
雨樋の詰まりが起こる原因
雨樋が詰まる原因は、いくつか考えられます。ここでは、その原因について4つ解説します。
落ち葉や枝
1つ目は落ち葉です。建物の側に大きな木や、近くに公園や神社がある場合は、飛んで来た落ち葉や枝がたまってしまうことで、雨樋が詰まることがあります。
季節の変わり目となる秋から冬にかけては落ち葉が多くなる季節になるため、詰まりが発生しやすいため注意しましょう。
砂や土
2つ目の原因は砂や土です。風によって運ばれてきた砂や土がたまることで詰まってしまいます。少量であれば雨水と一緒に流れ落ちますが、そのまま放置すると年月とともに、流れ落ちずに蓄積されることも考えられます。
流れが悪くなってきたり、水があふれたりするような場合は、砂や土が固まって泥状態になっている可能性があります。掃除をして取り除いてあげるようにしましょう。
鳥の巣つくり
3つ目は、まれに鳥が巣をつくってしまうこともあります。雨樋に鳥の巣ができてしまうと、雨水が正しく排出されずにあふれたり、詰まってしまったりすることがあります。
鳥の巣にひながいる状態だと、さらにやっかいです。鳥の巣にひながいる状態だと勝手に撤去することはできず、撤去するには許可が必要です。
鳥の巣を許可なく撤去してしまうと、「鳥獣保護管理法」に触れてしまい、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処せられます。
鳥がいる巣を撤去する際、自分で撤去する場合はお住まいの管轄の役所に申請する必要があります。自分で撤去しない場合は、専門の駆除業者へ連絡するようにしましょう。
参考:環境省「鳥獣保護管理法の概要」
参考:環境省「鳥獣の違法捕獲の防止」
飛来物による詰まり
最後は、飛来物による詰まりです。台風や強風によって、ビニール袋などの飛来物がふさいでしまうことがあります。
また、ボールなどの人為的によって詰まることも考えられます。特に台風や強風のあとは、確認できる範囲で点検してみるようにしましょう。
雨樋の詰まりを放置すると危険な3つの理由
前章で雨樋が詰まる原因について解説しましたが、この章では雨樋の詰まりを放置すると危険な理由について、3つ解説します。
外壁の劣化や雨漏りの原因となる
雨樋を放置する危険性として、雨漏りが考えられます。排水が正しくできないことで、あふれた雨水が壁を伝って、外壁を痛める原因となります。外壁が劣化すると、防水効果がなくなり、壁の隙間から雨水が建物へ浸入し雨漏りすることがあります。
また、あふれた雨水が屋根にたまることもあり、屋根の雨漏りにもつながります。2階は雨漏りしていないのに、1階の天井に雨漏りの症状がある場合は、雨樋が原因の可能性もあります。
シロアリが発生する
雨樋でシロアリが関係するのか?と思われるかもしれませんが、あふれた雨水が建物の基礎部分に浸入することもあります。家の柱などの基礎に水が入り込むと、木が湿ってしまいます。
シロアリは湿った木を好物としているため、あっという間に繁殖してしまいます。シロアリが発生すると、柱や基礎などの土台を食べ尽くしてしまうため、建物の強度が著しく低下します。
シロアリを放置すると、建物へ深刻な影響を及ぼすだけでなく、最悪の場合、倒壊の恐れもあるため被害が少ないうちに対処することが大切です。
ご近所へ迷惑がかかる
雨樋が詰まり、水があふれてしまうと周囲を水浸しにしてしまうことがあります。建物が密集している場合、お隣の敷地に水たまりを作ってしまうことになる可能性があります。
水たまりだけでなく、お隣の外壁にも影響を及ぼす可能性もあるため、雨樋を詰まらせないよう、しっかりとメンテナンスはしておきましょう。
雨樋のメンテナンス方法
ここでは、雨樋を詰まらせないためのメンテナンス方法について解説します。
定期的に掃除する
雨樋を詰まらせないためには、定期的にメンテナンスする必要があります。1階の低い位置や、脚立で届く範囲であれば、自分で掃除をすることもできます。
ただし、必ず手が届く範囲のみとしてください。2階や屋根などの高所では絶対に行わず、業者へ依頼するようにしてください。
ご自分で作業される場合は、以下の道具があると作業がはかどります。
- ・軍手
- ・トング
- ・ブラシ
- ・ゴミ袋
- ・脚立
- ・ホース
- ・動きやすい靴と汚れてもよい服
掃除をする順番は以下のとおりです。
・軒樋(のきどい)>集水器(しゅうすいき)>竪樋(たてどい)
軒樋は、屋根と平行に配置されている部分です。軒樋にゴミがたまっているようであれば、トングなどでゴミを取り除きます。土や砂がたまっているようであれば、ブラシできれいに流しておきましょう。
集水器は、軒樋と竪樋が重なる部分に設置されており、軒樋から竪樋に雨水を流す役割があります。ここが詰まると正しく排水できませんので、軒樋と同様にゴミを取り除いておきましょう。
竪樋は軒樋に対して垂直に配置されており、軒樋から流れてきた雨水を地面に流す役割があります。軒樋や集水器は流れているのに、うまく地面に排水されない場合は、竪樋の途中で詰まっている場合があります。その際は、水を流しながら竪樋を軽く叩いて詰まりを取るようにしましょう。
落ち葉よけシートを設置する
雨樋の詰まり防止として、落ち葉よけシートを使うのもおすすめです。
落ち葉よけシートは、雨樋にかぶせる形で設置して、落ち葉が入り込むのを防ぐシートのことです。
シートは樹脂製で凹凸(おうとつ)がある形状をしています。落ち葉は凸の部分にひっかかり樋(とい)の中には落ちません。雨水だけが表面の凹(へこみ)を伝わり中に入り込む構造になっているため、詰まりのリスクを減らしてくれます。
落ち葉よけにはネットタイプもありますが、ネットは網状になっているため、細かい葉っぱや木くずなどは網穴から通してしまいます。設置しないよりは掃除の回数を減らすことができますが、細かい枝や葉っぱは通してしまうので、シートの方がおすすめです。
専門業者へ依頼する
雨樋の清掃は、やはりプロの専門業者へ依頼するのが安全でおすすめです。
雨樋は高いところに位置する建築部材のため転落のリスクがあります。専門業者は足場を組んで作業しますが、それでも転落してしまうこともある危険な作業です。
プロの専門業者は、どの場所にゴミがたまりやすいのかを理解しています。素人では気づかない場所や、手が届かない場所もしっかりと掃除をしてもらえます。
また、併せて外壁や屋根の点検も無料で行ってくれる業者がほとんどです。点検してもらうことで、気づかなかった箇所の異常も発見できる可能性もあるため、早期発見の対処ができます。
業者へ依頼する際は、しっかりとした説明や写真で確認してくれる業者を選ぶようにしましょう。
専門業者へ依頼した際の費用目安
2階以上の掃除や、点検や掃除に不安がある方は専門業者へ依頼するようにしましょう。
業者へ依頼した際の費用は、1〜3万円程度が目安となります。
雨樋の詰まりの状態にもよりますが、作業時間は半日程度で終了するでしょう。しかし、雨樋の劣化が進んでしまっている場合は交換となる可能性があります。その際の工事費用は以下が目安となります。
- ・竪樋:1平方メートルあたり3,000円
- ・軒樋:1平方メートルあたり4,000円
工事費用も業者によって異なる場合があります。工事を依頼する際は、必ず複数社と比較検討して、費用相場を把握したうえで、納得できる業者へ依頼するようにしましょう。
雨樋の詰まりはR-primeへ!
雨樋の詰まりは雨漏りにつながる危険があるため、定期的に点検・清掃することが大切です。雨樋の詰まりは、以下の4つのようなことが主な原因です。
- ・建物の側に大きな木や、近くの公園や神社による「落ち葉や枝」
- ・風によって運ばれてきた「砂や土」
- ・鳥による「巣つくり」
- ・ボールなどの「飛来物による詰まり」
鳥の巣は、ひなや卵がある場合は、許可なく撤去してしまうと、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に処されますので注意しましょう。
雨樋の詰まりを放置することで、考えられる危険性は以下の3つです。
- ・外壁の劣化や雨漏りの原因となる
- ・シロアリが発生する
- ・ご近所へ迷惑がかかる
雨樋は、定期的に掃除することと、落ち葉よけシートを使うことで、落ち葉や砂、土の入り込みを防ぐことができます。
高いところの作業は、業者に任せるようにしてください。転落の危険性があります。プロの業者へ任せることで、素人では気づかない箇所の汚れを取ってくれるだけでなく、気づかなかった不具合も見つかることもあります。
大切なお家を長持ちさせるためにも、定期的な点検や掃除をしていきましょう。
横浜市で雨樋に関する相談や不具合は、R-prime(アールプライム)へお任せください。
お問い合わせに関する相談やお見積り、現地調査は無料で行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
職人直営店ですので、お問い合わせから施工、アフターフォローまで自社職人が責任を持って対応いたします!
あわせて読みたい
雨漏りしやすい屋根の形状
屋根の形状によって雨漏りのリスクが高まることはご存知でしょう
屋根の葺き替え工事とは?工事が必要な劣化症状やおすすめ屋根材を紹介
「屋根が古くなってきたから、見た目を一新したい」 このように
屋根の軽量化が推奨されている理由と工事方法について解説
地震大国である日本において、年々地震に対する意識が高まり、耐